Erv's Letters index Text by Erv Yamaguchi


rider2.0 2006年3月27日 18:16

 小林ゆきのことを、余裕でDISることが出来る、rider2.0の皆さん、いかがお過ごしかね?

 さて、rider2.0と言われてもピンとこない方の為に補足説明させてもらえれば、ロムシーの元参加者であるきたりんやyktさんなどの、アルファテキスト系バイク乗りの間では、rider1.0やrider2.0と言った、ライダーのカテゴライズが話題となっている。
 これは、Web1.0及びWeb2.0などの表現をパクったもので、その表現のニュアンスからは、rider2.0とは、今後のライダーの進化形といったイキフン(雰囲気)を感じるが、なんてことはなく、単にrider1.0とは、インターネットと親和性のないメジャーなレースに参戦するライダーのことで、rider2.0は、マイナーな草レースに参戦する、あるいは単にサーキット走行を楽しむだけのインターネットと親和性の高いブロガーなどのことを指しているようだ。
 つまりrider2.0は、自らのレジティマシー(正当性)を強調すべく、自分達のことを進化形と位置づけたいのだろう。
 しかし、rider1.0とrider2.0の違いは、単に価値観が対峙しているだけであり、rider1.0の価値観は、「ウィニング・イズ・エブリシング」(勝つことが全て)であり、その理由は、「ウィナー・テイクス・オール」(勝者総取り)だからである。
 これに対するrider2.0の武器は、ポリティカリー・コレクト(弱者こそ正義)という気がしてならないが、どうやら私は彼らの味方のようである。
 なぜならば、肩書きというものを嫌う私は、ワークスライダーだったこともなく、ワークスのメカニックだったこともなく、とにかくメーカーから金をもらったことがなく、国内2輪専門誌のライターだったりしたこともなく、2輪業界においてハクをつけるべき特別な肩書きのない私は、石コロのように目立たない存在だったが、そんな私は、メジャーなロードレースが掲げる方針は、単に理念に過ぎず、参加者こそが財産だと考え、草レースの主催者となったからである。
 当時の私を突き動かした原動力は、敗者への共感、劣者への同情、弱者への愛情であり、こうした感情は、武士道の世界では、惻隠(そくいん)と呼ばれている。
 そしてその後、草レースの主催者でもなくなった私は、インターネットというコミュニケーションツールを利用して、まるで敗戦後の吉田茂のように、弱者の恫喝を始めた。
 ちなみに、当時の吉田茂は、GHQのマッカーサーと会った時、マッカーサーが吉田茂にタバコを薦めると、それを断って、高級葉巻であるコロナを逆に薦めたという。敗戦した国の人間が、勝った国のジャイアンに対して、である。
 私はこのエピソードが好きだ。よって私は、国内2輪専門誌がホンダやヤマハからの広告費に頼らなければ、息も出来ないこととは対照的に、個人という名のロングテール(儲からない大多数)から広告費を巻き上げて成功したグーグルのように、インターネットを利用して、圧倒的多数の弱者の精神的支柱を支えるとしよう。

 え〜と、まずあなたは、速いライダーの存在など意にも介さない私を見習い、とっととサーキットに来るべきである。ピヨピヨ走っても、いきなり転んでも構わないのだ。私がお手本である。速かろうが遅かろうが、そんなものは、あなたのサイフの中身を管理する配偶者から見れば、どんぐりの背比べである。あなたは日頃のストレスを解消することだけを考えればいいのだ。
 こうして弱者が集まってくれば、それが恫喝になっていくのである。これが私の目的であり、あなたは弱小なトルコがローマを脅かしたことを忘れてはならない。
 そして、少なくとも我々のフィールドには、ホンダが木箱入りのエンジンを送りつけることがないように願おう。
 いやむしろ、ホンダが木箱入りのエンジンを送りつけてきたら、信じられない程チキン(腰抜け)な国内2輪専門誌と違い、みんなでいっせいにネタにしよう。これが、ワイヤーロックは好むが利権には弱い人達の中央集権システムでは達成できない、我々の武器なのだから、新発売されるハイグリップタイヤよりも大切に扱おう。




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